摂津三島からの古代史探訪

邪馬台国の時代など古代史の重要地である高槻市から、諸説と伝承を頼りに史跡を巡り、歴史を学んでいます

2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧

美保神社(松江市美保関町)~青柴垣神事や諸田船神事の始まりの伝承~

縄文期の頃まではまだ完全な島だったという島根半島の東端、美保湾の奥の方に鎮座する、現在では青柴垣神事や諸田船神事で有名な神社です。「出雲国風土記」には既にその地名は見えていて、”美保浜。広さ一百六十歩。西に神の社あり”と、当社と思しき記載が…

出雲大社2(出雲市大社町)~出雲御師、国造家分裂や身逃げの神事、そして出雲王のこと~

引き続き出雲大社について。前回は、ご祭神の大国主命と出雲国造の関係や、本殿の神坐西面についてふれましたが、今回は中世以降の運営や、主な祭祀の話題をまとめたいと思います。 【出雲御師】 律令制が乱れて荘園が乱立する時代になってからは、出雲大社…

出雲大社1(出雲市大社町)~大国主命と出雲国造家の関係や本殿神座西向きのこと~

(出雲御師や国造家分裂、国造身逃げ神事などについては、続編2にまとめています) 出雲といえば、とにかくこの神社。この大社を参拝する為に出雲に行くという、山陰を代表する観光地ですね。出雲に旅した時も一番にこの神社に参拝しました。今は大社は幾つ…

神原神社、神原神社古墳(島根県雲南市加茂町) ~景初三年銘の三角縁神獣鏡が発掘された古墳と因幡の行方知れず伝承~

斐伊川に合流する赤川の南岸に鎮座するこじんまりしたお社と、その隣に移築された山陰地方ではきわめてめずらしい竪穴式石積石室を持つ、4世紀中頃の古墳です。昭和47年からの赤川拡張工事で神社を旧鎮座地から少し移築する必要となり、その旧本殿の下の古…